V-CON

INTERVIEW 01

「初めまして編」

  • 大竹 真二
    代表取締役
    大竹 真二
  • 稲垣 克
    取締役 / CGディレクター
    稲垣 克

「お客様が求めているもの以上に何ができるか?」というのを、
常に僕らは目指してきました。

社名の由来はなんですか?

稲垣
ビジュアルコンソールという言葉から『V-CON(ヴイコン)』という社名が生まれました。
私たちが扱っているビジュアル(3DCG)は、例えば色を変化させる場合、コンソール(コンピュータを操作する装置)によって行います。形や時間の長さもコンソールで調整を行なっています。そういう意味で、私たちは「ビジュアルをコントロールする人」たちだと思っています。
それなので、ビジュアルコンソールを略してV-CONとしました。
大竹
ちなみに映像業界ではヴイコンというと「ビデオコンテ※1」の略称が一般的ですね。絵コンテではなくて、ビデオでコンテを作ることです。
ただ僕らは「ビデオコンテ」という言葉は使わず、ビジュアライズするという意味の「プリビジュアライゼーション※2」という言葉を使っていますけどね。

V-CONは3DCGの映像制作会社ですが、
3DCGとはどのようなものですか?

稲垣
画面の中に「横軸」と「縦軸」、それに加え「奥行き軸」がある。この3つの軸のことを3DCGと呼びます。例えば、3Dメガネをつけて観る3D映画があると思いますが、あれはメガネをつけることで「奥行き」を感じ取ることができますよね。あれが3DCGということです。

3DCGを作り始めたきっかけはなんですか?

稲垣
僕が中学校の頃に『トロン(1982年制作)』という映画が公開されました。世界で初めて3DCGを映像の中に盛り込んだ映像作品です。それを映画館で観た時に、すごい衝撃を受けたんですよね。
その後、映画が作りたくて美大に進学し、編集など色々勉強していました。僕が20代の頃、AppleがMacintoshを世の中に出して、そこでコンピューターと出会いました。僕はその頃、映像のディレクターをしていたのですが、僕が出入りしていたプロダクションに、たまたま大竹も出入りしていたことから、大竹との出会いもありました。
そしたら大竹が「Mac買ったんだぜ」と自慢してきて(笑)。
大竹
その頃のコンピューターってものすごい高くて、車かMacかどっち買おうかって話でしたよ(笑)。プリンターも合わせて150万円しました。ただ、車は買ってもお金にならないけど、Macは仕事になると思いましてね。車は20万円くらいのやつを乗ってました(笑)。
稲垣
当時、大竹と僕がそれぞれ出入りしていたプロダクションの隣に、CGをやっている会社がありました。そこにすごいコンピューターがあって、CGのソフトもあったので、よくいじらせてもらってました。そうこうしているうちに、自分でもCGできるんじゃないかって(笑)。
当時は僕も大竹もまだフリーランスでしたが、たまたま大竹と仕事をすることがありました。とある横浜の情報番組のタイトルロゴを作る仕事でしたが、僕が作ったCGが番組のタイトルになったんです。「あっ、できるじゃん。」と確信となりました。
その頃、ちょこちょこ大竹と一緒に仕事をすることがあったのですが、ある日大竹が会社作る話を持ってきて、「会社作るから、ハンコ持ってきて」と言われて(笑)。
それで『moi(V-CONの前身で現在グループ会社)』が創業しました。

どのような流れでプロジェクトが進行していくのですか?

稲垣
まず依頼があります。最初の段階で見積もりや金額面のすり合わせをしつつ、コンテで方向性の確認をしていきます。
コンテは、クライアントさんの方から提示される場合もありますし、うちから提案する場合もあります。いずれにせよ、金額と作るべき動画の方針をクライアントと擦り合わせます。
擦り合わせをした上で、僕の場合はプリビズ(プリビジュアライゼーション)を作成し、ストーリーや流れを決めていきます。
大竹
プリビズで作った方がわかりやすいからね。
稲垣
プリビズのデータを元に本番のデータを作成していきます。それから音楽やSE(効果音)を発注したり、ナレーションを入れたりして、徐々に映像を仕上げていきます。
ですので、映像のディレクションからCG制作、編集作業に至るまで、V-CONで行なっています。

仕事を進める上で、どんなことを大切にしていますか?

大竹
稲垣もずっとそうですけど、「お客様が求めているもの以上に何ができるか?」というのを、常に僕らは目指してきたと思います。言われた通りにやる仕事であれば、1番効率もいいかもしれないけど、そこをちょっと破りたいという気持ちというか。
それと「視点」ですね。お客様が思っている視点と、違うものが持てるか。「こういう風に作りたい」という意見に対して、「いや本当はこっちじゃないですか?」と言える視点です。通らなくても良いから、提案はしたいと思ってますね。
稲垣
もちろんお客様の求めるものを作るのも大事なので、企画の段階で提案してみるなどしています。
大竹
多分そのスタンスでやってきたから、仕事が繋がってきたと信じています。その気持ちがなかったら、仕事ってなくなっていくんじゃないかな、と思います。